●日本語の語彙(ごい)・意味
1.意義素(いぎそ) http://p.tl/ZUPe
ある語の典型的用法と感じられるものだけを取り出し、場面や文脈の影響で変容したと考えられる部分を取り除いたあとに残る、その語固有の意味。これは、語の使用者の大部分が、共通して社会習慣的に結び付けている心 ...
2.語彙(ごい) http://p.tl/F-sL
一定の範囲に用いられる単語の集合を「語彙」という。一定の範囲とは、言語の種類、地域、階層、専門領域、作品、個人など、なんでもある範囲が考えられればよいのであって、語彙は、そこに含まれる単語の総体をさす ...
2.意味(いみ) http://p.tl/oVun
言語を中心とする、広義の記号の機能、用法、内容をいう。したがって、概念、命題(文)、命題が形成する文脈などはすべて意味をもつ。意味は人類の知的な範疇(はんちゅう)のなかで基本的なものの一つであり、それ ...
3.忌みことば(いみ) http://p.tl/e8mz
災いの降りかかるのを恐れて口にしないことば。また、その避けていわないことばのかわりとして用いることばのことも忌みことばという。忌みことばは、ある特定の職業、職場で用いられることが多い。たとえば、古くは ...
4.隠語(いんご) http://p.tl/rvjx
特定の職業や身分に属する限られた人々の間で、主として秘密を守ったり、あからさまにいうのを避けたりするために用いる特別のことばのことをいう。たとえば、盗人同士の間で「買う」といえば盗むの意であり、「猿」 ...
5.オノマトペ onomatopée[フランス語]
ものの音や声などをまねた擬声語(ざあざあ、じょきじょきなど)、あるいは状態などをまねた擬態語(てきぱき、きらきらなど)をさすことば。[執筆者:編集部 ]
6.歌語(かご) http://p.tl/kfxs
和歌に用いられることば。とくに、鶴(つる)に対して「たづ」、蛙(かえる)に対して「かはづ」、あるいは「わぎもこ(我妹子)」「さくらばな(桜花)」「さくらがり(桜狩)」などのように、普通の話しことばや散 ...
7.漢語(かんご) http://p.tl/WFyi
日本では、中国起源の字音語をさす(中国では、外国語に対して自国語の称)。「和語」に対する概念であり、「外来語」とも区別することが多い。問題は、(1)古く奈良時代より以前に入ってきた中国語(梅・絵など) ...
8.慣用句(かんようく) http://p.tl/sRzo
二つ以上の語が、つねに結び付いて用いられ、全体である特定の意味を表すようになった表現。「李下(りか)に冠を正さず」「光陰矢のごとし」といった諺(ことわざ)や格言をはじめとして、「油を絞る」「手を下す」 ...
9.外来語(がいらいご) http://p.tl/NK8F
日本語のなかに入ってきた外国語の単語。中国語から入った漢語も本来は外来語であるが、日本では主としてヨーロッパ語から入ったものをさしていう。[執筆者:石綿敏雄] 外来語と訳語 外国語の単語を取り入れると ...
10.雅語(がご) http://p.tl/fW-N
典拠があり、伝統的でみやびやかなことば。また、新しいことばでも、正しく上品なことばであれば雅語といい、「雅言」ともいう。日常の話しことば(あるいはとくに卑俗な感じのことば)を意味する「俗語」に対して用 ...
11.擬人法(ぎじんほう) http://p.tl/68_G
修辞法の一つ。強調したり親近感・滑稽(こっけい)感を出したりする目的で、人間以外のものを人間めかして大げさに表現する技法。英語のpersonificationに相当する。「花笑い、鳥歌う」「山は招く」 ...
12.擬声語・擬態語(ぎせいごぎたいご) http://p.tl/r2rI
自然界で生じる種々の音や声を言語音で模写した語を擬声語といい、自然界に生起するさまざまの状態を言語音で模写した語を擬態語とよぶ。擬声語は、ゴーン、ドタン、ガタガタなどの語で、擬音語ともいわれる。擬態語 ...
15.敬語(けいご) http://p.tl/LLQo
話し手(書き手)が聞き手(読み手)あるいは話題の人物に対する敬意に基づいて用いる特定の言語形式をいう。たとえば、「Aさんがなさるそうです。」は、「Aがするそうだ。」を敬語の言い方にしたものであるが、前 ...
16.敬称(けいしょう) http://p.tl/rhal
人に対して敬意を示すために氏名や職名に添えることば。英語のMr., Mrs., Missやフランス語のM., Mme., Mlle.などは氏名の前に置くが、日本語では後に添える。日本語の敬称は、直叙を ...
17.形態素 (けいたいそ) http://p.tl/LXoN
意味をもつ最小の形式的単位を表す言語学の用語。本箱「ほんばこ」は「ほん」と「ばこ」という二つの意味をもつ部分に分けられる。「箱」は単独に用いられるときは「はこ」であるから、形態素の{hako}は/ha ...
18.古語(こご) http://p.tl/4_Jy
現代語としては、普通用いられなくなっている過去のことばを「古語」という。過去に用いられたという事実は、たいてい古典の文献に記されていることによって知られるものであるから、「古典語」とも称せられる。険し ...
20.語感 (ごかん) http://p.tl/6F-E
ことばから受ける感覚的な印象。また、そうしたことばの印象を鋭く感じ、識別する能力のことも語感という。われわれは、ことばに対してつねに主観的な印象を抱いている。たとえば、「秋」という語に触れると、響きか ...
21.語源(ごげん) http://p.tl/tLtx
ある単語(あるいは連語)が、なぜそういう意味に用いられるようになったかという由来を考えたとき、その由来を「語源」という。たとえば、別れの挨拶(あいさつ)として、「あばよ」ということがあるが、これは「案 ...
22.廓(くるわ)ことば 廓訛(さとなま)り http://p.tl/y3Zk
江戸時代に、遊里、遊廓(ゆうかく)で、遊女などの使った特色のあることば。廓(くるわ)ことば、廓訛(さとなま)りともいう。とくに江戸・吉原遊廓のことばをさす場合もある。廓には各地から女性たちが集まってく ...
23.借用語(しゃくようご) http://p.tl/GKgM
他の言語あるいは方言から借り入れた語。他言語からの場合は「外来語」ともいう。受け入れ側の言語体系の一部となったと認められるものをいい、そうでない場合は「引用」として区別される。 借用の動機のおもなも ...
24.新語(しんご) http://p.tl/CRr8
新しくつくられたり、外国語から新たに取り入れられたりした語で、社会的習慣として確立したもの。そのときどきの人々の関心・興味などに適合して、爆発的に使用される新語は、とくに流行語とよばれるが、その多くは ...
25.辞典(じてん) http://p.tl/Q2MV
ことばや文字をある視点から整理して配列し、その読み方、意味などを記した書物(日本国語大辞典など)をいう。辞書、辞彙(じい)、字典、字彙、字引などともいう。[執筆者:彌吉光長] 種類 一般に文字または綴 ...
26.重箱読み(じゅうばこよみ) http://p.tl/Xwc5
漢字2字による語を、「重(じゅう)・箱(ばこ)」のように、上の1字を音で、下の1字を訓で読む読み方(およびその語)をいう。「湯(ゆ)・桶(とう)」のように上を訓で、下を音で読むものは、湯桶読みといわれ ...
27.熟語(じゅくご) http://p.tl/EEnF
複合語と同義に用いられることが多い。とくに語が複合することによって、もとの語の意味だけでなく、新しい語義が生ずるものをさすことが多い。「月日(つきひ)」「とまり木」「年忘れ」などである。また、とくに漢 ...
28.畳語(じょうご) http://p.tl/663O
同一の形態素を重ねて用いた形式の複合語。「さらさら」のように全体がそうであるものと、「軽軽(かるがる)しい」のように一部が重ねられているもの(重綴(じゅうてつ))とがある。意味は場合によりさまざまであ ...
29.女性語(じょせいご) http://p.tl/nW3I
学術的には女性の使用することば全体をさすが、狭義には男性語と差異の著しい女性特有の語をいう。ただし室町時代に宮中女性によってつくられたことばは「女房詞(にょうぼうことば)」、江戸時代に京都・大坂・江戸 ...
30.スラング slang http://p.tl/tFcs
同一の生活体験、同一の利害関係にある人の間で用いられる卑俗なことば。俗語、卑語、隠語なども含まれ、学生語、兵隊語、水商売用語など、いわゆる位相語、職業語が中心。改まった形では使用を控える ...
31.造語(ぞうご) http://p.tl/r4IW
新しい事物や概念を表現する必要に迫られたとき、われわれは、(1)他の言語から語を輸入するか、(2)自国語を利用して新しい語をつくりだすかして、その必要を満たす。(1)を借用とよび、(2)の過程を造語と ...
32.俗語(ぞくご) http://p.tl/7NCC
今日では、くだけたことば、卑俗なことばを意味することが多く、スラングとほぼ同義に用いられている。しかし「俗語」という語は古くから文献にみえる。『風土記(ふどき)』『万葉集』などに使われている「俗語」は ...
33.対義語(たいぎご) http://p.tl/rdu8
反対の意味をもつ一対の語のおのおのをいう。反義語、反意語、反対語、対語ともいうが、専門的な論述を除いては、一般にこれらの名称の間に厳密な使い分けがなされているわけではない。対義語のなかには「男・女」の ...
34.多義語(たぎご) http://p.tl/UiHo
意味的に関連の認められる異なった二つ以上の意味をもつ語。一般の辞書には、二つ以上の意味を列挙した項目が多いが、これがそのまま多義を示しているとは限らない。ある一つの意味が前後関係から表面的に異なった意 ...
35.同音語(どうおんご)⇒ 対義語 http://p.tl/3EJG
同音異義語ともいう。文字を考慮に入れると、さらに同音同字(同綴(つづり))語(「船長」が「キャプテン」と「船の長さ」を意味し、英語のcaseが「場合」と「箱」を意味する場合)と同音異字(異綴)語が区別 ...
36.同義語(どうぎご) http://p.tl/IVNP
意味が同じか、非常に近い語。同意語、類義語ともいう。いかなる文脈で交換しても、文意も文の自然さも変わらないものを完全な同義語というが、そういう同義語はほとんど存在しない。まったく同じ意味の語を二つもつ ...
37.女房詞(にょうぼうことば) http://p.tl/tT4i
室町時代の初期ごろ、御所や仙洞(せんとう)御所に奉仕する女房たちによってつくられた語。それ以後もつくり続けられた。『大上臈御名之事(おおじようろうおんなのこと)』によれば、食料品79語、調度品26語で ...
38.廃語(はいご) http://p.tl/V5sT
一つの言語において用いられていた単語や句が、ある時期以後、一般に用いられず、過去のものとなってしまったもの。ある事物や概念が廃滅して、それを表した語が存在の意味を失い、自然に用いられなくなる場合が一般 ...
39.派生語(はせいご) http://p.tl/fyF4
接辞を添加することによって形成された語。既存の語を二つ(以上)結合することによってつくられる複合語とともに、合成語の下位区分をなす。派生語と複合語は、本来共通の性格をもっているので、厳密には区別できな ...
40.反語(はんご) http://p.tl/_29M
反語には、次の二つの場合がある。一は、いいたいことを平叙文の形で述べずに、表現を強調するためにわざと疑問文の形で、「そんなことが許されてもいいものだろうか」と述べる場合である。「そんなことは許されない ...
42.比喩(ひゆ) http://p.tl/eCWS
いいたい事柄を何かに例えることによって、効果を期待する表現方法。たとえば、「花咲き匂(にお)うような人生」(堀辰雄(たつお)『風立ちぬ』)というような表現である。 比喩は、(1)例える事柄と(2)例 ...
43.表意文字(ひょういもじ) http://p.tl/pjvx
各字の示す単位が語形の段階にとどまり、それよりさらに細かく分割して示すことのない文字体系。いわゆる象形文字hieroglyph、すなわちシュメール文字やエジプト文字に加えて漢字もそれにあたるとされる。 ...
44.父称(ふしょう) http://p.tl/m_YV
父を称することば。家族員の身分関係あるいは地位を示す用語に家族呼称がある。これは親族関係を指示する「親族名称」(例、チチ)と、親族に対する呼びかけの「親族呼称」(例、トウチャン)とに区別されている。家 ...
45.武士詞(ぶしことば) http://p.tl/UrXP
武士階級に特有の語彙(ごい)や表現法をいい、武者詞(むしゃことば)ともいう。院政・鎌倉期から文学作品に登場するようになったが、それ以前にも存在したか否かは明らかでない。戦場での表現が特徴的で、「退く」 ...
46.山ことば(やまことば) http://p.tl/Ow41
山で働く人たちが、山では使ってはならないとしていることば。転じて言い換えのことばをもいう。俗信の禁忌のうち忌みことばの一種。忌まれることばは、山の神や山の神の使令(つかわしめ)とされる動物、ひいては狩 ...
47.湯桶読み(ゆとうよみ) http://p.tl/dMvT
漢字二字による語を、「湯(ゆ)・桶(とう)」(湯を入れる容器の名称)のように、上の一字を訓で、下の一字を音で読む読み方(およびその語)をいう。「重(じゆう)・箱(ばこ)」のように、上を音で、下を訓で読 ...
49.略語(りゃくご) http://p.tl/MiUy
語の一部を省いて短くしたもの。普通は、長い語を簡潔によぶためにつくる。たとえば「近畿日本鉄道」を「近鉄」というたぐいである。また、仲間内だけのことばとして、つまり隠語として、省略して用いることもある。 ...
50.流行語(りゅうこうご) http://p.tl/913H
「はやりことば」ともいう。その時々の人々の興味や関心に適合して、強い感化的な意味をもって、急激に使用されるようになる語。多くは短期間に消滅するが、長く使われて一般の語彙(ごい)に取り込まれることもある ...
52.類推(るいすい) http://p.tl/5Nwx
analogy analogical inference 類比またはアナロジーともいう。二つの物事に共通点があることを認めたうえで、一方の物事にみられるもう一つの性質が他方にもあるだろうと推論するこ ...
53.和語(わご) http://p.tl/xBCa
漢語・外来語に対し、日本語本来の語。「やまとことば」ともいう。本来、第一音節には濁音およびラリルレロが来ない。ダク(抱)はイダク等、バラ(薔薇)はウバラ等から、中古以後転成した語形である。和語は、「木 ...
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