2012年11月22日木曜日

● く も

● く も
★くも  【〈蜘蛛〉】三省堂 大辞林
クモ形綱真正クモ目に属する節足動物の総称。
体は頭胸部と腹部とからなり、胸部に四対の歩脚がある。腹端に紡績突起があって糸を出す。
普通、八個の単眼をもち、複眼はない。
頭部には脚の変化した触肢がある。
糸を出して巣を張るオニグモ・ジョロウグモなどと、巣を張らないジグモ・ハエトリグモなどがある。
分類上は、昆虫よりサソリ・ダニなどに近い。
[季]夏。
→蜘蛛の子
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・ちしゅ  【▼蜘▼蛛】
⇒ちちゅ(蜘蛛)
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・ちちゅ  【▼蜘▼蛛】
〔「ちちゅう」「ちしゅ」とも〕(動物の)クモ。
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・ちちゅう 【▼蜘▼蛛】
「ちちゅ(蜘蛛)」に同じ。
「―が網をはりて、鳳凰をまつ風情也/曾我 8」
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◎ くも  【雲】
(1)空気中の水分が凝結して水滴・氷晶となり、これらが群れ集まって空中を浮遊しているもの。主として、気流の上昇に伴う断熱冷却により発生する。
→雲級
(2) (1) の位置や形状などからの比喩的用法。
(ア)身分・地位がはるかに高いことのたとえ。
「―の上の人」
(イ)一面にひろがったり、たなびいたりしているもののたとえ。
「花の―鐘は上野か浅草か(芭蕉)/続虚栗」
(ウ)気持ちや表情などの晴れ晴れしないことのたとえ。
「―晴れて身にうれへなき人の身ぞ/山家(雑)」
(エ)(火葬の煙を雲に見立てて)死ぬことのたとえ。
「程もなく―となりぬる君なれど/新千載(哀傷)」
(3)家紋の一。(1)の形をかたどったもの。主に寺院の紋とする。
» (成句)雲衝く
» (成句)雲となり雨となる
» (成句)雲にかけ橋
» (成句)雲に汁
» (成句)雲に臥す
» (成句)雲は竜に従い風は虎に従う
» (成句)雲を霞
» (成句)雲を掴むよう
» (成句)雲を衝く
» (成句)雲を遏む
★くも
大阪弁 訳語
くも  くも
解説
蜘蛛。北中近畿、中国、四国、北九州、東山、東海、関東、南奥羽でこの発音。北陸や北奥羽、下野などでは「くぼ」と言う。南近畿、阿波、三河などでは「ぐも」、九州では「こぶ」と言われる。

★くも     隠語大辞典
1.同上(※「ぐ」参照)。〔第七類 雑纂〕
2.盗品、特に衣類。〔一般犯罪〕
分類 犯罪
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・クモ
読み方:くも
  二階屋根ノコトヲ云フ。〔第七類 家屋其他建造物之部・富山県〕
分類 富山県
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・蜘蛛
読み方:くも
1.贓物、特に衣類。刑事のこともいう。〔掏摸〕
2.
 1.台所や明窓その他門戸等を破って忍込む窃盗犯人のこと。
 2.刑事のこと。
 3.盗品特に衣類。
分類  掏摸
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・蜘蛛
読み方:くも
  本類「たこつり」(※「たこつり」)「うらしま」ニ同意。〔第三類 犯罪行為〕
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・蛸つり
読み方:たこつり
1.
ア.〔隠〕格子窓等から竹竿の先に鈎をつけたものを差入れ屋内の衣類その他の物件を引出す賊。
イ.小旗などをフリ廻す室内装飾。
2.家人の不在に乗じ窃盗行為をすること。及其の行為をするもの即ち「空巣ねらひ」のこと。又は委託金品を横領すること。或は竿の先に針金などをつけ屋内にあるものを門口から窃取すること。及其の犯人のことをいふ。
3.家人の不在に乗じて窃盗行為。およびその行為をするもの即ち「空巣ねらい」のこと。又委託金品を横領すること。或いは竿の先に針金などをつけ屋内にあるものを門口から窃取すること、およびその犯人をいう。
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・蛸釣
読み方:たこつり
1.担ヒ居ル物ヲ取ルコトヲ云フ。〔第一類 言語及ヒ動作之部・大阪府〕
2.途上者ニ尾行シ、其担ヘル物品ヲ背後ヨリ窃取スル行為ヲ云フ-〔長崎地方〕。〔第三類 犯罪行為〕
分類   大阪府、長崎地方
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・蛸釣
読み方:たこつり
1.竿先ニ折釘ノ如キヲ附シタルモノヲ用ヰ、室内ニ吊セル衣服其他ノ物件ヲ格子口ヨリ窃取スルヲ云フ。〔第三類 犯罪行為〕
2.竿先に釘などをつけて屋内の衣服などを盗み出す賊。刑事の用語。
3.蛸釣りは竹竿の先などへ鈎を付けたもので窓や格子の隙から室内の物を釣り盗むものである。
4.格子窓などから竹竿の先に鈎をつけたものを入れて屋内の衣類等をとること。
5.窓から盗る。岡山。
6.格子窓等から竹竿の先に鉤をつけたものを差入れ、屋内の衣類などを引出す賊のこと。
7.窓から棒などを利用して屋内の衣類をぬすむ。〔一般犯罪〕
8.窓外から棒などを利用し屋内の物を窃取する手口。形態類似のところから。〔盗〕
分類 刑事、強窃盗、犯罪、犯罪語、盗/犯罪
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・浦島     隠語大辞典
読み方:うらしま
1.竿先ニ折釘ナド附シタル物ヲ用ヰテ、格子口ナドヨリ座敷内ニ於ケル衣服其他ノ物品ヲ窃取スル所為。〔第三類 犯罪行為〕
2.竹竿に釘を曲げたるものを附し格子口、又は窓口等より座敷内の衣類其の他の物品を窃取するもの。窃取方法魚を釣るに似たりそれよりかく云ひしものなるべし。
3.竹竿に釘を曲げたるものを附し格子口又は窓口等より座敷内の衣類その他の物品を窃取するもの。窃取方法が魚を釣るに似ていることからこういったものである。
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・蜘蛛
読み方:くも
1.刑事巡査。〔第二類 人物風俗〕
2.刑事巡査。
3.かくひげの条を見よ。〔犯罪語〕
4.刑事を云ふ。
分類 犯罪、犯罪語
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・角髯
読み方:かくひげ
1.刑事巡査。〔第二類 人物風俗〕
2.刑事巡査。
3.刑事巡査のことをいふ。角袖を着てひげを生やして居るといふ意味から名づけたのである。うがひ。ゑにい。おだいし。おつさん。くも。すきともいふ。〔犯罪語〕
4.〔犯〕私服巡査のこと、角袖を着て鬚を蓄へてゐるといふ意味。「ウガヒ」「ヱニイ」「オダイシ」「オツサン」「クモ」「ズキ」ともいふ。
5.刑事巡査のことをいふ。角袖を着てひげを生やして居るといふ意味から名づけたのである。うがひ。ゑにい。おだいし。おつさん。くも。ずきともいふ。
6.刑事。「かく、かくそで」に同意、「かく」参照。
7.刑事。「かく、かくそで」に同意。
分類  犯、犯罪、犯罪語
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・蜘蛛
読み方:くも
1.戸切窃盗-家尻切トモ云フ。〔第三類 犯罪行為〕
2.戸を切つて入る窃盗をいふ。盗賊又は刑事仲間の隠語。
3.台所の屋根の明窓又は硝子窓から忍び入る盗人のことをいふ。〔犯罪語〕
4.〔犯〕戸切窃盗のこと。別項参照。
5.犯罪語にて台所の屋根の明窓又は硝子窓から忍び入る盗人のことをいふ。
6.〔隠〕犯罪語で台所の屋根の明窓又は硝子窓から忍び入る盗人のこと。
7.台所の引き窓や硝子窓などから忍び入る盗人のことをいふ。
8.台所や明窓其他門戸等を破つて忍込む窃盗犯人を云ふ。
9.台所の天窓ガラス窓からの忍込盗 前橋。
10.〔犯〕台所の屋根の明窓又は硝子窓から忍入る盗人のこと。
11.盗犯の侵入手口で天窓から綱伝いに下りる者 蜘蛛が糸から下つたのと形態が似ているところから。〔盗〕
分類   犯、犯罪、犯罪者、犯罪語、盗賊/刑事、盗/犯罪
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・雲
読み方:くも
1.煙草。〔第七類 雑纂〕
2.煙草を云ふ。

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