2012年12月11日火曜日

● 若

● 若
★にゃく 【若】
若いこと。
「お年も未だ―に御座有る人の/幸若・信太」
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・もころ 【如/若】
同じようなさま。よく似た状態。つねに連体修飾語を伴い、「…と同じように」「…のごとく」の意で副詞的に用いられる。
「我が大君の立たせば玉藻の―臥(こ)やせば川藻のごとくなびかひの宜しき君が/万葉 196」
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・わか  【若】
(1)幼児。主に、身分の高い人の男児をいう。
「後嗣(あと)の―も彼方(あつち)に出来たのですから/黒潮(蘆花)」「三歳の―をうしなはれ/曾我 3」
(2)若いこと。幼いこと。
「―の御有様やと、らうたく見奉り給ひて/源氏(葵)」
(3)延年舞・幸若舞で、若音(わかね)の役を務める稚児。
(4)名詞や動詞などと複合して用いられる。
(ア)若い、若くしてそうなる、幼いなどの意を表す。
「―者」「―しらが」「年―」「―返る」
(イ)一家の中で、世代の新しい方の意を表す。
「―旦那」「―奥様」

★若  隠語大辞典
読み方:にゃく
1.仁脊に愛せらるる稚子のこと、即ち男色を提供する美少年のことをいふ。若童の略。〔情事語〕
2.男色を提供するもの。〔僧侶〕
3.僧侶間で男色を提供する者のことをいう。「にやくそう」(若僧)ともいう。
分類  僧侶、情事語
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・若
読み方:わか
1.博徒仲間ノ乾分。〔第二類 人物風俗〕
2.博徒の乾分を云ふ。
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・若
読み方:わか
1.新築、白壁土蔵。〔第五類 一般建物〕
2.新築の建物。白壁の土蔵。

★姓 読み方
若  つるわか
若  わか
若  わかさき
若  わかざき
若  わかすぎ
若  わかはま

★若
出典:『Wiktionary』
発音
 音読み
   呉音 : ニャク、ニャ
   漢音 : ジャク、ジャ
 訓読み : わか-い、も-し
熟語
  若干
  若年
  若者
  若人
  自若
  泰然自若
  般若
  般若湯
  老若男女


★じゃっかん 【若干】
数ははっきりしないが、あまり多くはないことを表す。副詞的にも用いる。いくらか。多少。
「―の委員を置く」「係員―名」「―その傾向がある」
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・そくばく  【〈若干〉/▽幾▽許】
(副)
「そこばく」に同じ。
「―の金員貸附ありたしと/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」
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・そこば 【〈若干〉】
(副)
「そこばく」に同じ。
「神がらや―貴き/万葉 3985」
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・そこばく 【〈若干〉/幾許】
(副)
〔副詞「そこば」に「く」のついた語〕
(1)いくつか。いくらか。そくばく。そこらく。
「―選ばれたる人々に劣らず/宇津保(吹上・下)」
(2)多数。多く。たいそう。はなはだ。そくばく。そこらく。
「―集まりたりし万人さとこそ泣きて侍りしか/大鏡(昔物語)」
★若干
読み方:ソコバク
(1)いくらか、いくつか。
(2)たくさん、かなりの数量。
★若 干(じゃっかん) 名詞
 数量ははっきりしないが、あまり多くないことを指すことば。いくらか。多少。
   ※副詞的にも用いる。
   我我は良心を得る為にも若干の訓練を要するのである。(芥川龍之介『侏儒の言葉』)
   みんな若い人達で婦人も若干交じっていた。(寺田寅彦『高原』)

★じじゃく  【自若】
(ト/タル)[文]形動タリ
  落ち着いていて、物事に驚いたり慌てたりしないさま。自如。
「泰然(たいぜん)―」「躍り狂ふ烟の下に―として/金色夜叉(紅葉)」

★たいぜん-じじゃく  【泰然 自若】
(ト/タル)[文]形動タリ
少しも物事に動じないさま。
「一人―としている」

★泰然自若(たいぜんじじゃく) 成句
 緊迫した状況にあっても常に落ち着き払っていて冷静な様。「自若」は普段の自分、「泰然」は落ち着いて動じない様を表す。
    この分でいると、教場内へ乱入し兼ねまじき勢いに見えましたけれど、与八は泰然自若として驚きませんでした。(中里介山 『大菩薩峠 恐山の巻』)
対義語
  周章狼狽

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