2014年8月7日木曜日

刃物は大事

刃物は大事        池間 哲郎  人間の成長段階に於いて大事な遊びが有ると言います。「水遊び」「火遊び」「泥んこ遊び」そして「刃物」で遊ぶです。   この四つの遊びを子供の頃に経験していない人間は危機管理能力が劣ると友人でも有る児童心理学者から聞いた。「なるほど」と納得。考えて見れば私が子供の頃は当たり前だった。海で溺れそうになって怖さを知った。たき火で火傷を負い恐ろしさを知り、泥んこになって土の感触の喜びを知り、刃物を突き刺し痛さを知った。  少年時代の仲間達は皆んな刃物を持っていた。ナイフでエンピツを削り、独楽(こま)を造ろうと木を削る。間違って手に刃先がグサッと入り肌を切り裂く。「痛かった」。血が滴り落ちる。すぐに野生に生える草をちぎり止血する。血止めに聞く葉っぱは先輩達から教えられていた。  不思議な事に取っ組み合いの喧嘩になっても、誰も刃物を出す者は居なかった。その怖さを知っていたのだろう。切り裂かれる痛さを充分に承知していたのかも知れない。子供の頃の「遊び」は重要なんだと60歳になって身に染みて感じます。

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