2014年8月12日火曜日

慰安婦問題 外務省の責任の取り方

慰安婦問題 外務省の責任の取り方 (「朝日を糾弾することが、日本の歴史認識の見直しにつながる」のつづき) 赤峰 では、続いて、国際的な対策についてお話願います。もう何度も確認していることではありますが、朝日新聞の虚報、意図的な捏造報道により、国際的な大問題を引き起こしました。 その第一が、日韓関係が容易ならざる事態にまで進展させられたことです。1965年6月に締結された日韓基本条約で解決済みの問題にさえ韓国政府は無効化をはかり、新たな補償賠償請求を起しています。また、第二にありもしない慰安婦問題が、国際社会に「性奴隷」として表現されて、日本が「人権問題をないがしろにしている悪質な国」と、国連人権理事会で名指しで非難される事態となっています。 これに対してどう対応するかということを考えなければならないと思いますが、横井さん、なにか知恵はありますか? 横井 まず、日韓関係の問題ですが、今すぐに日本の歴史認識を伝えても聞く耳は持たないのはどなたも理解していることです。また、現段階では、韓国自身も自分の国のファンタジーな歴史観を変える動きはみえませんから、保留にするしかないでしょう。 ただし、こうした文化的な事象以外のところで動きが出てきて変化が生じることもあるかもしれません。それが、2015年7月から日本国内で完全実施される「特別永住者証明書の切り替え」による影響がでるかもしれないと推測しています。 藤原 政治的要因で動く事柄が、なにかしら両国関係の動きにつながるということですね。 横井 これは、日本側が変わるだけでなく、韓国側も国内の法整備をしているようなのです。両国とも水面下で着実に準備をしているようですが、とくに不法滞在者(の子孫)である在日韓国人が帰国せざるを得ない状況になると予測されます。そうなると、日本とは無関係に、韓国内でのなんらかの動きが出てくるはずです。 しかも、その頃までには、日本と北朝鮮の関係が好転していると思われますから、韓国を取り巻く情勢も少しは変わってくるでしょう。 ただし、現在の動きである中国の属国化の流れのままですと、頑なな態度はかわらないでしょう。しかし、中国内部での何らかの動きが生じて韓国が中国の枠組みから離れた時点では、自ずと頑なな態度はとれなくなってきます。 したがって、ここは、韓国のことは横においといて、国際対策を優先すべきと考えます。 藤原 そうですね。人の気持ちを強引に変えようとしても変わるのでもないですから、ここは、静かにしておいた方がいいでしょう。それよりも、嘘の情報で踊らされて、日本に対する誤解の感情を抱いている欧米諸国に対する対応が優先されるでしょうね。 赤峰 それでは、国際社会から慰安婦問題でどのように認識されているのかということを説明します。 当ブログの「従軍慰安婦」を「性奴隷」にした二人の人物」中に記載した拓殖大学客員教授の藤岡信勝氏のお話の要約再引用です。 1.戸塚は国連人権委員会に「sex slave」という言葉を持ち込んだ張本人である。それ以後、国連機関が「慰安婦」を「性奴隷」と定義するようになった。 2.93年6月、ウィーン世界人権会議で、日本政府は、戦時性暴力への対応を「現在」の侵害だけに限定すべきだと主張したが、会議は過去を含む「すべての」侵害に対応すべきだと決めた。 3.95年9月、北京(第4回)国連世界女性会議で、クマラスワミ報告書が「軍性奴隷」という言葉を提唱し、国連用語として定着した。 4.クマラスワミ報告書とは、96年2月に、「女性のための暴力特別報告者」に指名されたスリランカの女性活動家(弁護士)のラディカ・クマラスワミ女史が、日本の慰安婦問題について行った報告書を指す。 5.その中身は、日本では完全に嘘話であることが確定した吉田清治の著書を引用し、吉田清治の「1000人もの女性を『慰安婦』として連行した奴隷狩りに加わっていた」と書かれている。また、3つの国で16人の元慰安婦の証言を聞いたとして、「彼女の衣服を剥ぎ、足や手を縛り、釘のうち出た板の上を釘が彼女の血や肉片で覆われるまで転がしました。そして最後に、彼らは彼女の首を切り落としました」、「こいつら朝鮮人女は空腹ゆえわめいているのだから、この人肉を煮て、食べさせてやれ」と言ったなどと書かれている。このような程度の悪い作り話が、国連の名を冠して英語圏で堂々と流通している。 6.戸塚がなぜこのような活動に及んだのかといえば、91年の金学順などの韓国の「日本軍性奴隷被害者民事訴訟」、92年初頭の中大教授の吉見義明氏による朝日新聞投稿《注2》、宮沢訪韓時の謝罪を見て、「国連に報告するべき時期だと判断した」ということにあるとする。 藤原 要するに、朝日新聞が今回『虚偽だと判断し、記事を取り消します。当時、虚偽の証言を見抜けませんでした』とした「吉田証言」が国連人権委員会や、米国内でいまだ使いまわされているということですね。 赤峰 この捏造された吉田証言がどれほど使いまわされたのかを産経新聞の記事かでご覧ください。 【阿比留瑠比の極言御免】 慰安婦問題、「吉田証言」に踊った人たち 2014.8.7 11:31 吉田氏は、慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の河野談話作成時には政府のヒアリング(聞き取り)対象となったし、国連人権委員会(当時)に提出され、慰安婦を「性奴隷」と認定した8年の「クマラスワミ報告」でも引用されている。日本に批判的なオーストラリア人ジャーナリスト、ジョージ・ヒックスの事実誤認の多い著書「慰安婦」でも、参考文献として吉田氏の本が記載されている。4年7月の日本弁護士連合会人権部会報告でも吉田氏の著書が引用された。 韓国政府も、同年7月の「日帝下軍隊慰安婦実態調査中間報告書」で吉田氏の著書を強制連行の証拠として採用しているのである。社民党の福島瑞穂前党首らとともに、韓国で対日賠償訴訟の原告となる元慰安婦を募集し、代理人を務めた高木健一弁護士に至ってはこれとは別の裁判で吉田氏を2回、証人として招いて証言させた。民主党の仙谷由人元官房長官の大学時代からの友人でもある高木氏は著書「従軍慰安婦と戦後補償」(4年7月刊)で、吉田氏の法廷証言を26ページにわたって紹介している。その中で高木氏は、こう吉田証言を称賛している。 横井 ところで、この慰安婦について、国連人権理事会が問題にしているのは、「通常の戦争犯罪、戦争責任ではないという評価」なのです。つまり、日本が「国をあげて」女性を「強制連行」して「性奴隷」にしたのだから、日韓基本条約で解決される問題ではない。時効もない「重大な人道違反の罪」だとされているのです。 赤峰 ということは「強制連行」もしていないし、「性奴隷」でもないと証明しなくてはいけない事態に追い込まれているのですね。 藤原 これでは「吉田証言は嘘でした」という報告だけではすまない事態になっているということですか。吉田証言の嘘を資料を使って証明しなければならない。これは少々やっかいな問題です。 横井 この問題については、まず、戦後史の専門家である、河野談話の検証の責任者であった秦郁彦氏と現代史家の登場を願わないとならないでしょうね。 そこで正式見解を出していただいて、最初に国連人権委員会に慰安婦問題を持ち出した戸塚悦朗氏と高木健一氏の意見を否定し、クマラスワミ報告書の無効性を主張しなければならない。ここは外務省としても本気で責任を取らねばならない作業です。 また、国連人権理事会がNGOでしか意見がいえないのだとしたら、そのような組織作りの手伝いを外務省がしなければならないと思います。 国家の尊厳がかかっている問題なので、外務省も謙虚に民間人に協力を仰ぐ必要があります。それが外務省の責任の取り方です。 藤原 では、国連理事会で足を引っ張り続けるであろう日弁連の、人権部門についてはどうしますか? 横井 朝日新聞の証人喚問が行われた瞬間から、日弁連も態度を変えるかもしれませんよ。「自分たちも朝日新聞の言うことだから信じたのだ」と逃げの姿勢にはいるでしょうね。 藤原 ということは、日弁連ももはや逃げ込みをはかるととらえていいですね。もし、国連の場で日本側が堂々と主張するようになれば、今度は韓国がパニックになりそうですね。 横井 そうなった場合、韓国の怒りは朝日新聞に向かいます。近親憎悪に近いものがありますから大変だと思います。 藤原 朝日新聞のキャッチコピーでもあった「言葉の力」というものは、正義のために使わねば、自らを破壊してしまうということなんですね。 赤峰 それでは、この放談の締めくくりとして、識者にご意見を頂きます。 ・国際的には「慰安婦問題」が日本の信用や権威を貶めているかに見えています。 ・しかし、国際社会での様々な問題の中ではさほど大きな問題としてはとらえられてはいません。 ・したがいまして、諸外国の反応をあまり神経質に気にする必要はなさそうです。 ・国際的には、日本と日本人は、戦後の堅実な経済成長や、他国に対する資金や技術援助の実績による国際貢献で、大きな信頼を得ています。 ・現在、中国と韓国以外に、日本を敵視する国はありません。 ・韓国人による「慰安婦像建立」などがあちこちでありますが、実際には「日本という国家の品性や、日本人の人格の力」が、世界の人々に、「どちらが正しいことをしているのか」を選択させることになります。 ・理屈で論破することも可能ではありますし、必要なケースもあります。 ・しかし、結局は日本人の真実の姿を見せて、判断していただくことが大切だと思います。 ・朝日新聞社は日本の文化の向上に大きく貢献した、日本を代表する大新聞社でした。 ・日本のインテリジェンスのトップリーダーでもありました。 ・ただ、その大きな使命がすでに終わっていることだけは確かなことのようです。 ・世界は新しいメディアの時代へと進んでいるのです。 ・「朝日新聞社」は潔い責任の取り方をし、歴史にその名を残していただくことを期待しています。

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