2014年7月27日日曜日
●和を以て貴しとなす
●和を以て貴しとなす
◆和を以て貴しとなす - 故事ことわざ辞典
【読み】 わをもってとうとしとなす
【意味】 和を以て貴しとなすとは、何事をやるにも、みんなが仲良くやり、いさかいを起こさないのが良いということ。
【和を以て貴しとなすの解説】
【注釈】 人々がお互いに仲良く、調和していくことが最も大事なことであるという教え。
聖徳太子が制定した十七条憲法の第一条に出てくる言葉。
『礼記』には「礼は之和を以て貴しと為す」とある。
「和」の精神とは、体裁だけ取り繕ったものではなく、自分にも人にも正直に、不満があればお互いにそれをぶつけ合い、理解し合うということが本質ではなかろうか。
【注意】 「和を以て尊しとなす」の表記は間違いではないが、原典に従うならば「尊し」は「貴し」である。
【用例】 「あなたの言い分もわかるが、相手の言い分にも聞き耳を立ててみてはどうか。お互いに認め合う気持ちを持ち、正しいところは正しい、間違いは間違いだと素直に認められるような議論をするべきだ。和を以て貴しとなすだよ」
◆十七条憲法(じゅうしちじょうけんぽう)
推古天皇12年(ユリウス暦604年)に、聖徳太子(厩戸皇子)が作ったとされる17条からなる法文。
十七条憲法は、憲法十七条、十七条の憲法とも言われる。『日本書紀』、『先代旧事本紀』には、推古天皇12年4月3日(ユリウス暦604年5月6日)の条に「十二年…夏四月丙寅朔 戊辰 皇太子親肇作憲法十七條」と記述されており、『日本書紀』には全17条が記述されている。この「皇太子」は、「廄豐聰爾皇子」すなわち聖徳太子を指している。
内容は、官僚や貴族に対する道徳的な規範が示されている。儒教[1]・仏教の思想が習合されており、法家・道教の影響も見られる。
◆成立
ウィキソースに十七条憲法の原文があります。 http://urx.nu/at0d
『日本書紀』、『先代旧事本紀』の記述によれば、推古天皇12年(ユリウス暦604年)に成立したとされる(『上宮聖徳法王帝説』によれば、少治田天皇御世乙丑年(推古天皇13年(ユリウス暦605年))。『一心戒文』によれば、推古天皇10年(ユリウス暦602年))。養老4年(ユリウス暦720年)に成立した『日本書紀』に全文が引用されているものが初出であり、これを遡る原本、写本は現存しない。成立時期や作者について議論がある。
◆創作説
十七条憲法には古くから後世の創作とする説があり、真偽については現在でも問題となっている。 創作説は江戸末期の狩谷棭斎に始まるものとされる。狩谷は、「憲法を聖徳太子の筆なりとおもへるはたがへり、是は日本紀作者の潤色なるべし、日本紀(『日本書紀』)の内、文章作家の全文を載たるものなければ、十七条も面目ならぬを知るべし、もし憲法を太子の面目とせば、神武天皇の詔をも、当時の作とせんか」と、『文教温故批考』巻一に於いて『日本書紀』作者の創作と推定した。
また、津田左右吉は、1930年(昭和5年)の『日本上代史研究』において、十七条憲法に登場する「国司国造」という言葉や書かれている内容は、推古朝当時の国制と合わず、後世、すなわち『日本書紀』編纂頃に作成されたものであろうとした。
この津田説に対し、坂本太郎は、1979年(昭和54年)の『聖徳太子』において、「国司」は推古朝当時に存在したと見てもよく、律令制以前であっても官制的なものはある程度存在したから、『日本書紀』の記述を肯定できるとした。
さらに森博達は、1999年(平成11年)の『日本書紀の謎を解く』において、「十七条憲法の漢文の日本的特徴(和習)から7世紀とは考えられず、『日本書紀』編纂とともに創作されたもの」とした。森は、『日本書紀』推古紀の文章に見られる誤字・誤記が十七条憲法中に共通して見られる(例えば「少事是輕」は「小事是輕」が正しい表記だが、小の字を少に誤る癖が推古紀に共通してある)と述べ、『日本書紀』編纂時に少なくとも文章の潤色は為されたものと考え、聖徳太子の書いた原本・十七条憲法は存在したかもしれないが、それは立証できないので、原状では後世の作とするよりないと推定している。 日本書紀掲載の十七条憲法とは別に、全85条からなる、一般向け(通蒙)、神職、僧侶、儒者、政治家にあてた十七条五憲法も存在する。そこでは「神・儒・仏の三法を敬え」、と記されている。
◆和を以て貴しと為す 実用日本語表現辞典
読み方:わをもってとうとしとなす・わをもってとたっとしなす
別表記:和をもって貴しとなす
以和為貴。協力・協調・協和が大事であるといった意味の語。十七条憲法に見られ聖徳太子の言葉とされる。読み方や意味は諸説ある。
◆豐葦原 聖徳太子「和を以て貴しとなす」の真意
https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=dBWhQPWInB8
http://takato112.blog80.fc2.com/blog-entry-243.html
■「和を以て貴しとなす」というのは、日本人に最も広く知られた言葉の一つだろう。
「とにかくカドを立てないで仲良くするのが一番大切」といった意味で理解している人が多いだろう。 その出典が聖徳太子の「憲法十七条」であることもよく知られているはずだ。
「憲法十七条」は『日本書紀』に載せられているため、『書紀』の史料批判の観点から学界では偽作説も出されている。 だが、個別の語句や表現に後の潤色が加わっていたにしても、基本的な内容は当時のものとして見てよいというのが歴史学界の大勢の意見だ。
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