2014年7月30日水曜日

浅田真央を育てたコーチが語る「伸びる人・伸びない人の差」

浅田真央を育てたコーチが語る「伸びる人・伸びない人の差」 skate致知2006年4月号「根を養う」より 山田満知子さんの言葉 はっきりいって、頭が悪いのはダメですね。 学校の勉強じゃないですよ。 1を言って10を知るじゃないけど、コーチがいま何を考えているかとか、きょうは何を練習したらいいかとか、こちらが何も言わなくても察することができる。 そういう勘がいい子が伸びますね。 私の場合、チャンピオンにするとか、メダリストにするとか、実はそれほど興味がないんです。 うちに習いに来て、3しか能力がない子を5とか7とかにすることはできても、もともと10の才能を持っている天才にはかなわない。 五輪に出てくる選手なんて、みんな天才ですよ。 その天才たちがさらに天才的に努力をして、やっとメダルに手が届くかどうか。 そういう厳しい世界です。 世界の頂点に立てるのは天才の中の超天才だけ。 たまたま伊藤みどりや浅田真央はなれましたけど、なれない人がほとんどなんですよ。 そりゃ私も2番より1番のほうがいいですよ。 でも、たとえ5番でも、みんなから 「あの子、いい子だったね」 「あの人の演技って素敵だったね」 と言われるスケーターがいいなと私は思います。 だってジャネット・リンだって3位ですよ。 誰も1位の人なんて覚えちゃいない(笑) 彼女のスケートのいろいろなシーンに人間性が出て、それがいつまでも私たちの心に残っているんです。 だから私はジャンプができないとか、スピンが下手とか、そういうことではまず怒らない。 礼儀とか躾のほうが多いかな。 反抗期の時、生意気だったり、先生にプンみたいな態度でいる子には「ちょっと待ったぁ!」と。 「私はあなたより年上で、しかも先生でしょう。 いまの受け答えはないでしょう」 とはっきり言います。 要するに生き方の注意のほうが多いですね。 みどりはハートの強さと優しさが混ざった演技をするスケーターでしたし、真央は素直で自然体の愛らしい演技をする子。 それってそのまま彼女たちの性格ですよ。 人間性が全部スケートに出ているんですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿