●亡者(もうじゃ)【上方落語】など
★はてなキーワード > 亡者 (もうじゃ)
死者のこと。特に成仏する前の死者や地獄にいる死者を言う。仏教用語。
迷いがある者、欲や執念に取り憑かれた者のことも指す(→我利我利亡者)。
僧家で魚の隠語(広辞苑)。
ちなみに、猛者は「もさ」と読む。
★亡者 - 記者ときどき歌詠み http://p.tl/1nKM
★地獄八景亡者戯 http://p.tl/HoOM
★十王(じゅうおう) [ 日本大百科全書(小学館) ] .
死後の世界である冥府(めいふ)で亡者を裁く10人の王をいう。すなわち、秦広王(しんこうおう)、初江王(しょこうおう)、宋帝王(そうたいおう)、五官王(ごかんのう)、閻魔王(えんまおう)、変成王(へんじょうおう)、泰山王(たいせんのう)、平等王(びょうどうおう)、都市王(としおう)、五道転輪王(ごどうてんりんのう)の総称である。十王信仰の発祥は、中国で仏教と道教の両信仰の混成物として五代ころには成立していたと考えられている。唐代に四川(しせん)省の成都で沙門蔵川(しゃもんぞうせん)によって、『仏説閻羅王授記四衆逆修生七往生浄土経(ぶっせつえんらおうじゅきししゅうぎゃくしゅうしょうしちおうじょうじょうどきょう)』(略名を『仏説預修十王生七経』または『十王経』と称する。偽経)が製作され、冥府の十王を説く。日本では鎌倉時代の初めに、『仏説地蔵菩薩発心因縁(ぶっせつじぞうぼさつほっしんいんねん)十王経』すなわち『地蔵十王経』がつくられている。同経によると、死者が冥途(めいど)に赴くとき、中有(ちゅうう)の存在として初七日に秦広王、二七日に初江王、三七日に宋帝王、四七日に五官王、五七日に閻魔王、六七日に変成王、七七日に泰山王のところを過ぎ、さらに百か日には平等王、一周忌には都市王、三回忌には五道転輪王のところをそれぞれ過ぎて、生前の罪業(ざいごう)の軽重により裁断を受けて、未来の生処を定められるという。その場合、裁断の規準となるのは逆修(ぎゃくしゅう)(生前に死後になすべき仏事を修すること)と追善(ついぜん)の仏事であった。この経も蔵川の著述とされるが、死出の山、三途(さんず)の川、罪業を映す鏡など日本的要素がみられ、日本での偽作とされている。『十王経』は、十仏事の流行を促し、逆修、追善の仏事を定着させるうえで大きな力をもった。なお、十王にそれぞれ本地仏をあてたが、室町時代ごろ、それにさらに三仏を加えて、おのおのの仏・菩薩を初七日から三十三回忌までの忌日の本尊とする十三仏(ぶつ)の信仰が広まった。 [ 執筆者:伊藤瑞叡 ]
★
★閻魔(えんま) [ 日本大百科全書(小学館) ] .
冥界(めいかい)を支配する死の神の名称。サンスクリット語ヤマyamaの音写で、閻魔王(ヤマラージャyama-rja)ともいう。ほかに炎摩、焔摩、魔、閻摩羅(えんまら)、閻摩羅社、摩羅闍(えんまらじゃ)、閻羅(えんら)と音訳。ヤマとは罪人を縛するという縛(しばり)の義、つねに苦楽の二つの報いを受けるという双世の義、兄と妹(ヤミーyam)の2人が並んで王であるという双王の義、平等に罪を治するという平等王の義、罪悪を止めるという遮止(しゃし)の義、諍(いさか)いを止め悪を息(や)めるという諍息(そうそく)の義などがある。すなわち、生きとし生ける者(衆生(しゅじょう))の罪を監視し、死者の罪を判ずる冥界の総司である。ベーダ時代のインド神話では、妃(きさき)ヤミーと双生神で、正法(しょうぼう)の神、光明の神とされたが、人界最初の死者であったために冥界の支配者と考えられた。仏教においては、餓鬼界(がきかい)の主、地獄界の主となり、勧善懲悪の判官として魔法王(ほうおう)と称されるに至った。衆生の悪業(あくごう)によって報いとして現れた身(悪業所感(あくごうしょかん)の身)であるとも、地蔵菩薩(じぞうぼさつ)の化身(けしん)であるともいう。中国では道教の思想と結合して、冥府で死者の生前の罪業を裁くという十王の一に数えられた。密教では天部(てんぶ)の一衆とされ、温容な姿で示される。 [ 執筆者:伊藤瑞叡 ]
★
★秋田(県)(あきた) [ 日本大百科全書(小学館) ] http://p.tl/JfcE
ガンゲという黒覆面をつけて踊ることから「亡者(もうじゃ)踊り」ともよばれ、起源は不明であるが、精霊(しょうりょう)とともに踊るという供養踊りを伝承している。
★
★阿修羅(あしゅら) [ 日本大百科全書(小学館) ] .
インドの鬼神の一種。サンスクリット語、パーリ語のアスラasuraの音写語で、修羅と略称される。語源からすれば、sとhの交代により、古代ペルシア語のアフラahuraと関係がある。しかし、古代ペルシアではアフラは善神とみなされ、悪神ダエーバdavaに対立すると考えられているが、インドではアスラを神(スラsura)にあらざる者、つまり非天と解釈した結果、その関係が逆になり、善神デーバdevaに敵対する悪神をよぶことばとなっている。そして善神と悪神との戦闘は、インドの大叙事詩『マハーバーラタ』にみえ、ビシュヌ神の円盤に切られて大量の血を吐きながら、刀、槍(やり)、棍棒(こんぼう)で打ちのめされたアスラたちが戦場に横臥(おうが)し、血に染まった彼らの肢体が、褐色の岩の頂のように累々と横たわっているようすが描かれている。ほぼ同様の叙述は、仏典にも所々に言及され、これらを通じてわが国の文学にも伝えられた。それで血なまぐさい戦闘の行われる場所を「修羅場(しゅらば)」という。またこのような阿修羅に生まれ変わることは、(1)地獄に生まれること、(2)畜生界に入ること、つまり動物になること、(3)餓鬼すなわち亡者となることとともに、四つの悪処(あくしょ)、悪趣(あくしゅ)に数えられる。すなわち、人が死後受けるところの不幸な運命の一つと考えられている。
なお、奈良・興福寺蔵の阿修羅像(国宝)は三面六臂(ろっぴ)で、巧妙な手の配置、愁いを含む表情で表される天平(てんぴょう)彫刻の名作である。 [ 執筆者:高橋 壯 ]
★
★板碑(いたび) [ 日本大百科全書(小学館) ] .
中世につくられた石塔の一種で板石塔婆(いたいしとうば)ともいう。埼玉県熊谷(くまがや)市須賀広(すがひろ)にある、嘉禄(かろく)3年(1227)銘のものが初見で、南北朝・室町時代にもっとも盛んとなり、17世紀には姿を消す。九州・四国から東北・北海道に至る全国各地に分布するが、関東地方の、秩父(ちちぶ)産の青石(緑泥片岩(りょくでいへんがん))でつくられたものが数も多く、よく知られている。青石は板状にはがれやすく加工もしやすいことから、厚さの薄い石碑状の石に細かな彫刻が施されるなど芸術的にも優れた形のものが多い。板碑という名称は、この石碑状の形から近世末に生じたものであるが、板碑は碑ではなく、両親など亡者の追善供養(くよう)や生きている者の逆修(ぎゃくしゅ)供養のためにつくられた供養塔であり、板碑のつくられた時代には、特別な名称はなく、石塔、卒塔婆(そとば)、浮図(ふと)などと供養塔を意味する名称でよばれていた。また刻まれている銘文も、その亡者などの名や造立趣旨と、経典の一句である偈(げ)と、紀年銘などで、記念碑的な意味の銘は刻まれていない。
板碑の形態は、頭部を三角形にし、2条の溝が刻まれ、梵字(ぼんじ)(種子(しゅじ))や画像で主尊とする仏(阿弥陀(あみだ)、大日(だいにち)、釈迦(しゃか)、地蔵(じぞう)、観音(かんのん)など)を表現し、その下に銘文が刻まれているのが一般で、この形態の起源については諸説があるが、五輪塔の形態が転化したものとする説が現在もっとも有力である。石材は青石のほか、地方によって安山岩、花崗(かこう)岩、凝灰岩などが用いられるが、材質のつごうで厚手もしくは柱状になったものもある。
板碑に込められた信仰は、偈の出典の経典や主尊から知ることができ、関東地方のものは8割まで密教的浄土信仰に基づくとされるが、宗派まで確定することは一般的にはできない。ただ例外的に、鎌倉時代末期以降に多くなる「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と名号を刻む時宗(じしゅう)系と、「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」と題目を刻む日蓮(にちれん)宗系とは宗派を知ることができる。
板碑の造立者は、鎌倉時代には武蔵(むさし)七党などとよばれるような在地領主層がほとんどであるが、15世紀後半以降、とくに関東地方では、月待(つきまち)や庚申待(こうしんまち)などの民俗行事に伴って農民たちが一結衆を構成して供養塔を造立する例が多くなる。これらの板碑は、その交名(きょうみょう)を分析することによって、東国の中世村落のようすを知ることができる重要な史料である。
板碑は17世紀初頭につくられなくなる。その理由としてさまざまな解釈がなされ、徳川家康の江戸入部に伴う禁止などを指摘する俗説もあるが、そうした政治的理由よりも、位牌(いはい)や石碑墓の普及に象徴されるような、家・村落や仏教の変化など社会的諸条件の変化に伴うものと考えるべきであろう。 [ 執筆者:千々和到 ]
★
★亡者 - Wikipedia http://p.tl/wjlO
★我利我利亡者【ガリガリモウジャ】デジタル大辞泉
欲深くて自分の利益だけを考えている者をののしっていう語。
自分の利益だけを考えて,他を顧みない人を卑しめていう語。我利我利坊主。
★【上方落語メモ第3集】その101 / 地獄八景亡者戯(上) http://p.tl/a2ee
★地獄八景亡者戯 - Wikipedia http://p.tl/VR1z
★【上方落語】 桂枝雀 『地獄八景亡者戯』 1/2 - YouTube http://p.tl/Ipj5 2/2 http://p.tl/npHC
0 件のコメント:
コメントを投稿