2012年9月27日木曜日

●うどん

●うどん
★うどん(うどん) [ 日本大百科全書(小学館) ] .【饂飩】
小麦粉を食塩水でこね、薄く延ばして細長く切った麺(めん)の一種。奈良時代に中国から唐菓子として初めて渡来したが、それは、小麦粉の団子に餡(あん)を入れて煮たもので、形が不定形なので混沌(こんとん)といった。のちに食偏にかえて飩(こんとん)となり、また温飩(うんどん)となった。もっとも日本でいう饂飩は、伊勢貞丈(いせさだたけ)も指摘するように切麦(きりむぎ)であり、その源流はむしろ同じ中国の水引餅(すいいんへい)(引きのべうどん)に求めることができよう。切麦は熱麦(あつむぎ)・冷麦(ひやむぎ)の2種があったが、現在は熱麦の語は失われている。平安朝の大宮人は温飩を「ぞろ」または「ぞろぞろ」と親しみやすいことばでよんでいた。温飩ということばは平安時代からあり、やがて温飩から饂飩と転じるのだが、それには約100年の年月がかかっている。室町時代にうどんの名称が出てくるが、いまでも地方のどこかに「うんどん」の名称が残っているだろう。大正時代に、山中の茶店で「んどん」と書いた文字が見られたが、これはうんどんと読ませるのであろう。江戸初期に大坂ではうどん屋ができて、まもなくそばを兼業し始めた。うどんが主でそばが従だから「うどんそば」の看板が見られた。江戸でもうどん屋がそばを従としていたが、そばの売れ行きがいいので、やがてそばが主となり、「そばうどん」の看板が用いられるようになった。
[ 執筆者:河野友美・多田鉄之助 ]
1. 古い中国のうどん
うどんの歴史の古いのは中国である。イタリア名物のマカロニは、13世紀にマルコ・ポーロが元(げん)朝を訪れてうどん作りの秘法を会得して帰り、つくりあげたという説もある。中国のうどんの始まりは、『漢書(かんじょ)』の「百官表」に「小府屈有湯官、主餅餌買餅」とあるので、だいたい2000年前の漢時代とみてよかろう。下って魏晋(ぎしん)の時代には、広く知れわたって流行物となった。『語林』に、「魏文帝が何晏(かあん)という人に熱湯餅(とうへい)を賜う」という記録が出ている。そのころうどんを湯餅といっていたが、まもなく「不托(ふたく)」に変わっている。うどん粉をこねて手のひらの上に托して丸め、長形の団子にしてゆでたものが湯餅であるが、棒で延ばしてから包丁で切るようになってからは、手を借りないでつくるのだから「不托」という名称にした、といわれている。湯餅の名はその後も使われている。
[ 執筆者:河野友美・多田鉄之助 ]
2. うどんの作り方
国産の優秀な小麦粉を使えば、手打ちうどんの味は一段とよくなるが、2005年(平成17)現在、約86%の小麦粉は輸入である。うどんをつくるには、小麦粉1キログラムに薄い塩水カップ1杯半を加えてこねる。これを杵(きね)で搗(つ)くか、茣蓙(ござ)などに包んで足で踏むかしてよくならし、麺板(めんばん)にのせ、麺棒で延ばしてから切る。今日では機械製麺してゆでた「ゆでうどん」、乾燥させた「干しうどん」が一般的である。
[ 執筆者:河野友美・多田鉄之助 ]
3. うどんの郷土色と種類
うどんを名物とする郷土料理の数は多い。地名を上につけての讃岐(さぬき)うどん(香川県)はよく知られ、いまでも全国的に店を出したり、麺を販売したりしている。名古屋の「きしめん」も有名だが、この名称のおこりには諸説がある。殿様に献上のため雉(きじ)肉を加えたのが「きじめん」で、かわりに油揚げを用いて名前だけは「きしめん」としたという説、紀州の人が作り方を教えたので「きしゅうめん」といったのが、「きしめん」に転じたという説などがある。これは平打ちのうどんでひもかわともいう。皮紐(ひも)に似ているなら、「かわひも」というべきであろうが、「ひもかわ」というのはおかしいと、江戸の作家柳亭種彦(りゅうていたねひこ)はその随筆集『用捨箱』のなかで論じており、愛知県刈谷市芋川(いもかわ)のうどんの意であろうとの説も取り上げている。
群馬県前橋地方には「切り込み」という郷土料理がある。この地方の地粉が優秀なので、秋から冬にかけてよくつくられる。小麦粉に水を加えてこね、よく延ばし、できるだけ薄くして幅1センチメートルの短冊形に切る。これは一種のうどんである。まず煮干しのだし汁を調味し、その中にサトイモ、ダイコン、インゲン、ネギ、油揚げなどを入れて煮、うどんを加え、さっと煮てから火から下ろし、蒸らして食べる。山梨県の「うどん飯」は、うどんを煮込んでその中に飯を加えたもので、この地方の味は格別である。武田(たけだ)汁の名前のうどん料理も山梨県のものだが、これは「ほうとう」の名のほうが一般に知られている。岐阜県の郷土料理の「煮ごみ」は煮込みの意である。煮だし汁に赤みそ、手打ち生うどん、鶏肉、油揚げを入れて弱火で煮込み、下ろすときにネギを加える。この料理には土鍋(どなべ)を用いるとよい。大阪の「うどんすき」は、うどんと具を煮ながら食べる鍋物の一つで、その名は美々卯(みみう)という業者が所有しているが、これに類したものはあちこちでつくられている。また大阪の「素うどん」は、何も種(たね)を加えないでうどんの美味を味わおうというものである。関東の「鍋焼きうどん」も有名で、全国に行き渡っている。関東の「力うどん」、関西では「かちんうどん」と称して、かけうどんに餅(もち)を加えたものも人気がある。うどんを製するとき食塩が必要とされるのは、小麦粉中のタンパク質よりグルテンを形成する際、食塩が粘性を高めるからである。つまり麺の切断を防止するのに役だつ。 [ 執筆者:河野友美・多田鉄之助 ]
★うどん - Wikipedia   http://p.tl/I9RH
★饂飩【うどん】デジタル大辞泉 うんどん【饂飩】
「うどん(饂飩)」に同じ。「―か、ぬるむぎ、あつむぎ、ひやむぎ、きりむぎ、まんぢゅうでもなかったか」〈虎明狂・文蔵〉
《「うんどん」の音変化》小麦粉に少量の塩を加え、水でこね、薄く延ばして細く切ったものをゆでた食品。奈良時代に唐から伝えられたという。切り麦。
小麦粉を塩水で練って薄くのばし,細長く切ったものをゆでた食品。切り麦。うんどん。 〔奈良時代に唐から伝わった 「餛飩(こんとん)」 を温かくして食べた 「うんとん」 に由来するという〕
「茶屋へよりて,打置の-いそがせ /浮・諸艶大鑑4」

★うどん ミュージアム【うどん 博物館】http://udon.mu/
★うどん県。それだけじゃない香川県  http://p.tl/UB5r

★【うどん 】     http://p.tl/B4Nh
毎年7月2日頃に暦の上の「半夏生」が来ますが、この日は「うどんの日」に
なっています。(2000年は7月1日)
これは昔、讃岐の国では半夏生の日に農家の人が、田植えや麦刈りを手伝って
くれた人たちに、その年取れた麦でうどんをつくりふるまったことに由来しま
す。香川県生麺事業協同組合が1980年に制定しました。

★Category:うどん   http://p.tl/gnQm

★どん兵衛(どんべえ)http://p.tl/9rhl
日清食品グループが製造・販売している和風カップ麺・和風チルド麺・和風冷凍麺の各シリーズの名称で、日清食品ホールディングスの登録商標(商標登録番号は第4593511号他)である。正式な商品名は「日清のどん兵衛」(にっしんのどんべえ)。
「どん兵衛」の名前の由来は、「うどん」の「どん」と関西弁の「どん臭い」という言葉の「どん」である。「スマートさからはほど遠いが、ほのぼのとしたあたたかさ、また筋を曲げない頑固さや正直さを表現したネーミング」とされている。
なお、関西弁でいう「どん臭い」は、本来はこのように逆説的に肯定的に捉えられる言葉ではなく、どちらかといえば、人を軽く罵る時に言う言葉である。

★す‐うどん【素×饂×飩】
具の入らない、つゆをかけただけのうどん。主に関西でいい、関東ではかけうどんという。

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